「英語による講義」と「日本の歴史学習」
9月30日(日)、「英語による講義」と「日本の歴史学習」を開催しました。
今回が第一回目となる「英語による講義」は社会科学系の講義を全て英語で受講しました。
アメリカ人講師のジェフ先生の講義テーマは「Personal identity based on ethnichity, language, culture, and citizenship」、イギリス人講師のフィリップ先生の講義テーマは「Manner and etiquette in various countries」、そしてオーストラリア人講師のスティーブン先生の講義テーマは「Food waste from UN Millennium Development Goals and Development」でした。
同じ英語圏でも国籍やバックグランドの違う3人の講師から、独自の生の英語による講義に受講生は目を輝かせながら、真剣に取り組んでいました。時には笑いもあり、リラックスした雰囲気が漂う様子も見受けられましたが、全体的にはハードな3時間でした。
日本の歴史学習は、前回(9月16日)の日本の歴史学習に引き続き、都立三鷹高等学校・三鷹中等教育学校の校長・仙田直人先生を講師に迎え、歴史散歩「江戸城の遺構と日本橋界隈のフィールド・ワーク」と題した実地研修を行いました。
研修生は東京都独自の日本史教科書『江戸から東京へ』を片手に、皇居東御苑、丸の内、東京駅、日本橋の各エリア、約6kmの行程を半日かけて廻りました。史跡や歴史的建造物の前では、江戸期から近代日本の成立過程、そして現代に至る歴史の流れやポイントなどについて、仙田先生から丁寧な説明を受けました。研修生は教科書『江戸から東京へ』を参照しながら、先生の解説に真剣に耳を傾け、メモをとったり、疑問点については熱心に質問したりしていました。
現在は首都高速道路が頭上を走っている日本橋では、江戸時代から五街道の交通の起点であり、魚市場としても賑わっていたことをプレートや石碑を通して確認することができました。前回の仙田先生の講義にあった麒麟像の前に来ると、研修生から歓声があがっていました。
ちょうどこの日は、丸の内駅舎復元工事を完了した東京駅のグランドオープン前日であったため、新しく生まれ変わった赤レンガの駅舎とその構内を目の当たりにした研修生は、ひときわ高い関心を示していました。
皇居前広場からは旧第一生命ビルや明治生命館を臨み、第二次世界大戦後、連合国軍の占領下にあった東京についても学びました。また、皇居東御苑は、普段近くを通りかかることはあっても実際に訪れるのは初めてという研修生がほとんどで、かつて江戸城の天守閣があった天守台や、様々な積み方が見られる石垣など、江戸城の遺構に関して興味深い面持ちで見学していました。
台風の影響が懸念された歴史散歩でしたが、午前、午後の部ともに、無事に催行することができました。机上の学習に留まらず、実地研修をまじえて学習することで、歴史が身近なものに感じられ、見識を深めることができました。
【歴史散歩の行程】(午前コース)
皇居東御苑平川門口前→平川門→天守台→松の廊下跡→富士見櫓→百人番所→大手門→坂下門(遠望)→第一生命ビル(遠望)→明治生命館→三菱一号館美術館→東京駅→北町奉行所跡→常盤橋(渋沢栄一像)→日本銀行・紙幣博物館→三井本館→三越→日本橋(日本国道路元標・日本橋魚市場発祥の碑)→ヤン・ヨーステン・レリーフ