初めに基調講演として、慶應義塾大学大学院教授・石倉洋子先生に「次世代のグローバル・リーダーとは？」というテーマで講演いただきました。
石倉先生からは、方向が見えない時代を迎えるこれからの世界に生きる若者として、「価値基準をもって自分で判断できる」力をつけることの重要性、その上で、変化に対応できる柔軟性も同時にあわせ持つことの重要性に関してお話がありました。また、先生は、世界中がインターネットで繋がる時代にあって、地域や時間を超えて手を結ぶことの大切さ、その一方で、実際に見る、触れる、やってみることの重要生を説かれました。
未来はつくるものである、学び続ける力こそ重要である、と、これからの時代を生きる研修生に対し、激励の意を込め、力強いお言葉を頂戴しました。

第二部は、過去にケネディやキッシンジャーが受賞した、傑出した若者に送られる賞である国際青年会議所主催「The Outstanding Young Person」を、平成19年に受賞されている村田早耶香さんより、「カンボジアの子ども達の笑顔のために」というテーマで講演いただきました。
村田さんからはグローバル社会で実際に起こっている社会問題に向き合ってキャリアを創りあげてきたご自身のストーリーをベースに、問題から逃げずに果敢に取組んできたこれまでの歩みをお話いただきました。ご自身の社会活動に反対する両親の説得や、支援者を求める過程での出会いなど、ご自身の心の動きも含めて、臨場感、具体性にあふれたお話をうかがうことができました。年齢的に近い世代の代表としてのご登壇いただいた村田さんのお話に、自らの将来を重ね合わせて聞き入った研修生も少なくなかったようです。

講演後には質疑応答の時間を設け、沢山の研修生が講師のお二人に質問し、それに対して講師から丁寧にお答えいただきました。また、講師が降壇した後にも講師を追いかけて積極的に質問している研修生が何人もいました。
真剣に話に聞き入っていた研修生の姿、熱心にご講演者に質問していた研修生の姿が印象的でした。

研修生にとって刺激的な機会であり、多くを学んだ機会であったことでしょう。