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東京教育委員会

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留学体験レポート①

留学体験レポート①

次世代リーダー育成道場第3期生Aコース
留学時期 : 平成27年1月~平成27年11月
留学先 : オーストラリア 南オーストラリア州
次世代リーダー育成道場に応募した理由
 幼い頃からよく父に「世界に出なさい。」と言われていました。私に、広い視野をもってほしいと、父は考えていたのだと思います。普段の生活でも、世界を飛び回るカメラマンの方など多くの人が私の家を訪れる環境で、彼らは、自分の好きなこと、得意なことを生かして、世界で活躍していました。私は、このような姿に憧れを抱いていました。
 私は、日本の学校でもクラスのまとめ役を引き受けたり、生徒会長になったりと積極的に行動をしていました。しかし、いざとなるとなかなか意見が言えず、悔しい思いもしていました。そこで、私は、「消極的」になってしまう自分と向き合い、周りの人を引っ張っていく力を身に付けたいと考え、育成道場に応募しました。
留学先の学校生活
 学校へはホストマザーが車で送迎をしてくれました。8時50分から授業が始まり、15時15分に6限が終了します。1学期10週間の4学期制で、科目は選択制でした。また、留学担当の先生と相談して、変更することも可能でした。私は、英語、数学などの基本的な教科に加え、演劇、海洋学、アクアティックス、アウトドア教育などオーストラリアでしか受けられない教科も選択していました。課題は、どの教科においても自分で調べ意見を述べるレポートやエッセイなどが多く、難しかったですが、その分アカデミックな英語が身に付きました。
ホストファミリーでの生活
 放課後は、同じホスト宅に滞在していたヨーロッパからの留学生とよく宿題を一緒にやりました。家族で夕食をとった後は、皆でテレビを見たり、お茶を飲んだりする家族団らんの時間でした。休日は、ホストファミリーとの時間を大切にしました。ホストメイトとサーフィン教室に行ったり、バスに乗って市内へ買い物にいったり、ホストファミリーに車で様々な場所に連れて行ってもらったり、皆で一緒に夕食を作ったりしました。
留学を通して学んだこと
 新しい生活へ大きな期待を胸に、日本を飛び立った私の気持ちとは裏腹に、留学が始まって約3か月間、オーストラリア人の友達が一人もできませんでした。話しかけること、質問をすることが怖く、失敗した場合の状況を想像してしまい、行動に移すことができませんでした。夜になると、特に自己嫌悪になり、毎晩悩む日々が続きました。
 しかし、応援メールを送ってくれた日本の家族からの言葉が私を前向きに行動するきっかけをくれました。
「誰も自分のことなんか気にしていないのだから、どんどんやりたいことをやりなさい。」
「失敗を経験しに行ったのだから、たくさんチャレンジして失敗しなさい」
 私は、その言葉を心に刻み込み、ある晩自己紹介パワーポイントを作りました。そして、翌日、学校の先生に頼んで教室で発表させてもらいました。すると、つたない英語を話すこと、誰かに話しかけること、先生に質問することへの怖い気持ちがなくなり、挑戦する一歩を軽く踏み出せるようになりました。それからの7か月は、仲の良い友達がたくさんできました。中休み、昼休みは同じ学年の生徒とおしゃべりをしたり、家に招いてもらったり、一緒に映画を観に行ったり、夕食に招待して日本食をふるまったり、またヨーロッパから来ていた留学生と買い物に行ったり、お店に自分たちの国の物を探しに行ったりしました。
 自分の気持ち次第で、「変えられる」、そのことを学びました。
これから留学する人へのメッセージ

<サーフィン教室にて>

サーフィン教室にて
 留学は、自分の中の可能性を引き出してくれます。そして、本当の自分と向き合うことができます。辛いことのほうが始めは多いかもしれませんが、それこそが自分自身を大きく成長させてくれます。留学中の出来事一つ一つを大切にして過ごして下さい。
日本の高校を卒業後の活動 
 一般社団法人ハンドスタンプアートプロジェクトの海外特派員として、世界一周をします。このプロジェクトは、障害や病気のある子ども達と、応援してくれる全ての人々の手形を10万人分集め、それを一つの絵にして、2020年の東京パラリンピックで掲げるというものです。一年かけて、病院や学校を中心に約20カ国を訪ねながら、手形を集めます。  そして、自分がやりたいことを進路に選べる世の中を作ること、また何かに挑戦することの素晴らしさを若い人たちに伝えていきたいです。
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