英語③の研修では、研修生は「文化」をテーマに学習しました。研修生は12会場に分かれ、各会場でネイティブスピーカーの講師1人と研修生6人前後で英語での質疑応答及び発表を中心に、グループ演習を行いました。
演習の内容は、1時間目は「The Cultural Iceberg (文化の氷山)」というテーマで行いました。例えば各国の食事についは分かりやすいですが、各国の時間についての観念には深い理解が必要であるなど、比較する物事に応じて自身の理解を深くしないといけないことを学びました。2時間目は、プレゼンテーションの構成について学びました。序論、本論、結論という全体の構成法について、実際にプレゼンテーションを作成しながら学びました。3時間目は、発表内容の構成法に、自分の考えや気付きを加えて、論理的に英語で述べる演習を行いました。論理を運ぶ際に用いる英語の接続詞や接続語についても学びました。
研修生は、日本とカナダ、日本とアメリカについて、具体的な事例を取り上げて、文化の比較を行いました。両国の諸都市、人口、挨拶や食事のマナー、人気のある観光スポットや食べ物、盛んなスポーツなどについて話し合いました。そして、得られた情報を基に、どのように論理的に発表するかを考え、最後は研修生一人一人全員の前でプレゼンテーションを行いました。
また、多くの英文を読む技法として「スキャニング」のやり方を身に付けておくとよい、というアドバイスをいただきました。「スキャニング」とは、文章全体からキーワードを見付け、キーワードに焦点を当てて内容を把握する読み方です。実際に「スキャニング」の説明を受け、演習を行いました。研修生たちは、アメリカやカナダでの留学生活を視野に入れ、真剣に取り組んでいました。
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研修生は4人から5人のグループに分かれ、前回行った「見通し演習」での協議を踏まえ、各自が作成したアウトラインの「研究の目的」、「現状」、「課題」を中心に発表しました。他の研修生はそれに対して問題点、疑問点や優れていると思う点を出し合って協議をしました。
協議は、①研究テーマは「現代社会の課題を探究しその解決策を考える」という研究として相応しいものになっているか、②テーマ設定の理由や研究の目的は明確になっているか、③客観的かつ具体的に現状を認識しているか、④課題を明確に把握しているか、そして⑤最終的に提言に結び付いていく一貫した流れができているか、の5つの観点に沿って行われました。
グループ協議の後、班全体で協議を行いました。グループの代表者が話し合った内容を発表し、班全員でメンバーの研究テーマと研究内容を共有しました。研修生にとっては初めての本格的なグループ協議でしたが、仮説や調査方法について互いに率直に意見を述べ合い学び合う等、得るものが大きい研修となりました。次回の第3回では、調査活動計画の作成も含めてゼミナール研究アウトラインを完成させていきます。
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歴史③の研修では「グローバル化と日本~戦後の復興から現在まで~」及び「日本の近現代史を学んで~学びからのさらなる展望~」について学びました。研修生たちは事前学習として、この時代の事前研修用動画及びNHK高校講座日本史の「占領と国内改革」、「国際社会への復帰と高度経済成長」、「激変する世界と日本」を視聴しました。それを踏まえて事前課題1、2について複数の資料を調べ、自分の考えをまとめてきました。
当日は4人から5人のグループに分かれ、調べてきた事前課題について発表し合い、協議しました。また、グループでの協議内容を全体の場で発表し、協議しました。
事前課題1は「第二次世界大戦後、日本は高度経済成長期を迎え経済大国となり、国内総生産(GDP)は世界第3位(2022年)であるが、様々な課題がある。この日本の現状について、留学した際に出会う人々からどのような「問い」が出されるのか考えてみよう。また、その「問い」に対して、「自由・制限」、「平等・格差」、「開発・保全」、「統合・分化」、「対立・協調」などの観点を踏まえ、どのように説明をするのか、また、その説明に関連した課題とは何か、その解決策を見据えながら考えてみよう。」です。
研修生は、日本の第二次世界大戦後の高度経済成長による生活の変化や公害への対応等について問いをたてるとともに、その問いに対する説明についても発表し、協議しました。研修生からは「今回の研修で学んだ日本の魅力を積極的に伝えていきたい。」、「日本だけでは日本のあるべき立場は見付からないと思った。そのため、留学先の方とも今後話をしてみたい。」などの声がありました。
事前課題2は「日本国憲法の下、我が国は冷戦下及び冷戦後の国際社会において平和主義を掲げ、どのように世界の諸課題の解決に取り組んできたのか。」をテーマに、「自由・制限」、「平等・格差」、「開発・保全」、「統合・分化」、「対立・協調」などの観点から、テーマについて追究する課題をグループで設定し、協議を行いました。ました。そして、将来の展望を含めてグループで話し合ったことを発表し、今後の国際平和に向けた取組みについて知識や考えを深めました。
<研修生の感想>
「留学先では、互いの国の課題や進んでいるところについて理解を深め、互いの国の成長につなげられるような話をしたいと思いました。」
「留学先でより深い知見や学びを得るためには、相手を知ることも大切ですが、まず『自分自身を知る』ことが大切だと感じた。」
「話合いを通してグループで共有し、発表することなどは、留学先で必ず必要なスキルだと思った。」
「グループワークで様々な考えを知ることができた。」
「今までは、問題について日本からの視点でしか見ていなかったが、他の国の視点から考えられるようになったと思う。」
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