事前研修 歴史「日本の近現代史」の講座を通して、研修生は、留学先で出会う人々と対話する際に、相手の立場を尊重し、日本について自信をもって説明できるようになるために学習に取り組みます。この講座は、アメリカ合衆国、カナダ、そして日本の関係に焦点を当て、3回に分けて実施します。
第1回目の歴史①では「日本の近現代史学習に当たって~歴史的事象を考察するための観点~」と「近代国家日本の成立~開国から日清・日露戦争まで~」について考えを深めました。研修生は、この時代に関するNHK高校講座等の動画を視聴し、複数の資料から事前課題1と事前課題2の二つの事前課題について調べ、自分の考えをまとめました。
事前課題1では、日本の近現代史の中での現代的な問題に焦点を当て、「自由・制限」、「平等・格差」、「開発・保全」、「統合・分化」、「対立・協調」といった観点から歴史的事象と現代社会の共通課題を探究しました。事前課題2では、明治時代の日本について、植民地や近代国家に焦点を当て、留学先で出会う人々から聞かれると考えられる「問い」と、その問いに対してどのように説明するかについて考えました。
講座当日は、研修生は3人から4人のグループに分かれ、事前課題を基に討論し、研修生同士で意見交換をして、考えを深めました。また、協議の中で1つの問いに焦点を当て議論をし、模造紙に分かりやすくまとめました。最後に全体での発表及び質疑応答を行い、活発な議論を展開しました。
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都立中央図書館においてゼミナール研究の第1回を実施しました。
ゼミナール研究では、事前研究・留学を通して、研修生一人一人がテーマを設定して現代社会における課題を探究し、その解決策を考え、研究の成果を報告書にまとめます。
前半は、都立中央図書館の司書の方から論文の書き方や図書館の活用方法などについて講義をしていただきました。「論文とはどういうものか」、「テーマの決めるときのポイント」、「情報の集め方」、「情報を取り扱う際の注意点」、「引用の仕方」などを学び、検索の仕方やレファレンスサービスの利用法などについて説明を受けました。続いて、研修生は都立中央図書館内で各自が考えているテーマについて文献検索・資料探しを行いました。
後半は、研究の基本的構想を考える「見通し演習」を行いました。「見通し演習」は、「テーマ」、「現状」、「課題」、「調査」、「提言」の五つの段階を踏み、研究のテーマについて論じていく道筋を考えました。研修生は班ごとに分かれ、「先進国に住む私たちが向き合うべき環境問題を探る。」などの様々な事例について討議しました。これから自分の研究テーマの「見通し」を練り上げて、それをさらに膨らませ、より具体的で詳細な「研究アウトライン」へと発展させていきます。
研修生は、研究テーマを設定する、適切な資料を探す、そして研究の見通しを付けるといった手順を確認しながら、研究への意欲を高めました。
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研修生は、英語のネイティブスピーカーの講師による第5回目の「英語」を受講しました。今回は留学する現地の学校での授業を受けることを想定した「講義」が行われました。
研修生は、以下の10テーマから3つの講義を選び、受講しました。
講義の随所にディスカッションや質疑応答の場面があり、英語で活発にネイティブスピーカーの講師と研修生たちが討議しました。
例えば、「カイシャ」の講義では、「企業内で行われる意思決定の過程が、日本とアメリカではこの様に異なる。あなたならどちらがよいと思いますか。また、その理由を伝えましょう。」というテーマで討議しました。研修生たちは、以前外資系の会社で働いていた講師の先生と英語で活発に話し合っていました。
研修生は、英語を使って自分の意見を形成し、積極的に表現していくこと、またコミュニケーションを行う上で、自分の考えを普段からしっかりもつことが大事であることについて認識を新たにしました。
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ゼミナール研究では、地球規模の課題の中から、研修生自身が課題を一つ取り上げ、調査の過程で得た第一次情報及び第二次情報に基づいて、国内での調査・研究を行い、留学での研究方向を定めるための概要を作成します。
今回、第4回目のゼミナール研究では、留学前の最終段階として、研修生たちが自ら作成した研究のアウトラインを披露するアウトライン発表会が7つの会場で行われました。会場では、研修生は意見交換をし、留学に向けて研究内容を充実させました。
具体的には、研修生は自らの研究テーマの選定理由、これまでの調査概要、調査結果、留学先での研究計画、課題解決の方向性などを発表しました。発表の後の質疑応答を通して、調査・研究方法や研究内容について深く掘り下げる意見交換を行いました。その中で、研修生同士が、発表ごとに発表者に対して感想や建設的な助言を伝え合いました。これにより、発表者は様々な視点から研究内容に対する理解を深めました。
研修生の研究テーマは、多岐にわたり、例えば、日本の在来魚の保護、医療逼迫、コミュニティスポーツ、物流業界等の人手不足対応等などがありました。
この発表会を経て、研修生は留学先での研究報告書の完成に向けて進むことになります。
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この日は、第12期Aコース研修生と保護者を対象に、留学に向けた直前オリエンテーションが実施されました。
Aコースの研修生は、オーストラリアの南オーストラリア州及びクイーンズランド州、そして、ニュージーランドを留学先としています。
はじめに、東京都教育委員会から、これまでの研修を振り返るとともに、留学への心構えを含め、留学に向けての激励や次世代リーダー育成道場として身に付けて欲しい資質・能力を示しながら、国際舞台のリーダーとしての将来の展望についての話がありました。
また、次世代リーダー育成道場の修了に向けて、規則等について改めて確認した上で、留学中の生活の様子や健康状況について定期的に報告する方法、ゼミナール研究の報告、帰国後の単位認定等についての説明がありました。
その後、オーストラリアとニュージーランドに分かれて、出発当日の動き、現地到着後のオリエンテーションの行程、現地での連絡体制を確認しました。さらに、留学中に起こり得る具体的な事例を紹介しながら、ホームステイ先や学校での安全管理、健康管理を含めた異文化生活に適応するための具体的なアドバイスがありました。研修生も保護者も実際の留学に向けてモチベーションを高めました。
オリエンテーション終了後には、個別に質問ができるブースが設けられ、留学に向けた準備等について研修生と保護者が最終確認をしました。
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