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東京教育委員会

東京都都立高校生対象留学支援 次世代リーダー育成道場

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次世代リーダー育成道場とは

11月のレポート

11月3日(木・祝)

日本の伝統・文化【A・Bコース】

 次世代リーダー育成道場での留学は、単に語学を習得するということだけでなく、文化交流を通して国際理解の輪を広げ、自らの在り方・生き方を考えていくことです。この研修は、研修生が体験や鑑賞を通して、長い年月を経て育まれてきた独自の日本文化の内容の素晴らしさを確認できる貴重な機会となりました。

 前半の研修では、風呂敷、折り紙、書道の三つについて、留学先でそれらを分かりやすく紹介できるように、英語を交えながら体験をしました。

 【風呂敷】
 ひとつ結び、真結びなどの基本を学んだ後、ティッシュボックスやペットボトルなどを贈り物としたときの瓶の包み方などを学びました。研修生は様々な用途をもつ風呂敷の魅力に終始惹き付けられていました。

 【折り紙】
 「谷折り」や「紙を開く」などの基本動作の英語での表現を学びながら、兜などを作りました。折り紙の歴史について学ぶとともに、一瞬で兜が金魚に変わる面白さも味わいました。

 【書道】  漢字、ひらがな、カタカナの成り立ちを学んで、日本語の文字の豊かさを実感しました。また、日本の歴史の流れから、文字文化が人々の中にどのように広がっていったかを考えました。書写の姿勢や筆の運びなどの基本を学んだ後、自分か今書きたい言葉を思いを込めて色紙に清書をしました。

 後半の研修では、海外で広まった「浮世絵」からジャポニズムを歴史的な視点からお話ししていただいたり、「浮世絵」の題材として描かれている歌舞伎について専門家の方々から実演等を通して解説していただいたりしました。

 【講義】「ジャポニズム(日本趣味)からひもとく江戸文化」
 江戸文化の研究者である森山暁子さんから、ゴッホの「タンギー爺さん」をはじめ西洋と日本を結んだ「浮世絵」を柱として、「ジャポニズム(日本趣味)からひもとく江戸文化 ~ジャポニズムと浮世絵~」というテーマで話を聞きました。葛飾北斎の「富嶽百景」の素晴らしさや「北斎漫画」から「浮世絵」という日本の伝統・文化を掘り下げて理解することができました。

 【芸術鑑賞及び隈取体験】  浮世絵にも描かれ、現代にも受け継がれている歌舞伎を支える化粧「隈取」について学びました。講師の方から独特の化粧である白塗りの意味や、様々な隈取が表す意味について説明を受けながら、実際に間近で進められた隈取の化粧を見学しました。

 体験、鑑賞などを通して研修生は、留学先で日本の素晴らしい伝統・文化を多くの方に広く発信していきたいという気持ちを強めることができました。

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11月3日(木・祝)

歴史③【Aコース】

 研修では「グローバル化と日本~戦後の復興から現在まで~」及び「日本の近現代史を学んで~学びからのさらなる展望~」について学びました。
 事前課題1は「第二次世界大戦後、日本は高度経済成長期を迎え経済大国となり、様々な課題はあるものの国内総生産(GDP)は世界第3位(2021年)である。『日本は、なぜこのような経済成長を遂げることができ、また、それがどのような影響を社会に及ぼしてきたのか。』を主テーマに、自由・制限、平等・格差、開発・保全、統合・分化、対立・協調などの観点から、これに関して追究する課題(複数も可)を設定し、将来を展望して追究する。」でした。研修生は、高度経済成長期の日本的経営のメリットとデメリット、1964年の東京オリンピックの歴史上の意義と社会的影響、三種の神器がもっていた神業の程度は、などの課題を設定し発表・協議をしました。
 事前課題2は「『日本国憲法の下、我が国は冷戦下及び冷戦後の国際社会において平和主義を掲げ、どのように世界の諸課題の解決に取り組んできたのか。』を主テーマに、事前課題1と同様に、課題の設定・追究です。核兵器を巡る我が国の立場はどのようなものか、自衛隊と国際貢献の在り方、戦争はどのように語り継がれてきたのか、今日の日本外交に求められること等について課題を設定していました。
 自分で設定した課題についてよく調べてあり、自身の考えをはっきりと述べていました。また、今日的な課題について将来を展望した熱心な協議が展開されました。
 全3回の講座を受講し終えた感想には、「同じ歴史的事象に対してでも人によって見方や考え方が異なることに驚いた。」、「自分で課題を設定し、調べ考察する学習によって歴史を学ぶことが面白くなった。」、「オーストラリアとの戦争の事実を初めて知った。日豪の歴史教科書を比較したり、太平洋戦争について話し合ったりしてみたい。」などの言葉がありました。

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11月20日(日)

英語④【Aコース】

 今回は、留学する現地の学校で授業を受けることを想定し、「講義を受ける」という形で進められました。講義は、ネイティブの先生8名により、現在世界的に議論されている課題「多様性」、「気候変動」やこれからの生き方のヒントになるような「勇気をもって生きるためのヒント」や理系の「科学的に世界を見よう」などをテーマとした講座が8種類設けられました。研修生たちは事前に受講したい講座(各50分)を3つ選んで参加しました。

 それぞれの講座では、随所にディスカッションや質疑応答の場面が用意され、フィードバックの機会が設けられていました。研修生たちは、英語学習の目標は語学習得の先に、英語を使って自分はどういう意見を形成し、表現していくのかが大切なことが分かりました。また、コミュニケーションを行う上で、伝えるべき内容を普段からしっかりもっていることがいかに大事であるかということについて、認識を新たにしたようでした。また内容が高度で複雑な上、講義やディスカッションで用いられる語彙の難しさも加わり、留学先での授業に付いていくには更に英語力に磨きをかけていく必要があると感じる機会となりました。

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11月20日(日)

国際交流プログラム【Aコース】

 国際交流プログラムは、グローバルビレッジ(世界は一つの村)というコンセプトのもと、各グループに1名の留学生リーダーが入り、終始、英語で意見交換等を行う研修でした。
 留学生リーダーから彼らの母国が抱える社会問題について学び、各国の社会問題の本質的な課題や解決のアプローチについてグループで考えました。
 まず、① Don’t be Shy! ② Speak in English! ③ Mistakes are OK! ④ Leave No one Behind の4つのルールを共有しました。このルールによって研修生はより積極的に交流できるようになりました。
 次に、研修生からの留学生リーダーへの自己紹介を行いました。各々が興味をもった日本や東京が抱える社会問題(少子高齢化、多文化共生社会、若者の政治への無関心さ等)についてSDGsと関連させて述べていました。
 また、複雑な課題解決に必要な考え方「システム思考」を全体で学びました。研修生は、「課題はどのような要素から成り立っているのか。」「それらはどのように繋がっているのか。」「各要素はどのような機能を果たしているのか。」という点から多角的に課題を検証しました。
 そして、グループごとに留学生リーダーから母国の社会課題についての説明を受け、それを題材に「私たちが考える社会課題のレバレッジポイント」を協議しました。「社会課題の根本的な課題はどこにあるのか。」「その解決に向けてどのようなアプローチが必要なのか。」について考え、他のグループに向けて発表しました。全ての人への平等な教育、気候変動への対応、女性の地位向上、飢餓をなくす、貧困をなくす、などが取り上げられました。研修生は多少緊張しながらも、積極的に社会課題に向き合い解決の方向を協議していました。

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