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東京教育委員会

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次世代リーダー育成道場とは

9月のレポート

9月4日(日)

英語①【Aコース】

 Tokyo Global Gateway(TGG)にて、Aコースの「英語①」の研修が行われ、研修生は、6名から8名の小グループに分かれて、午前と午後、それぞれ二つのセッションに参加しました。グループには、エージェントと呼ばれるネイティブスピーカーがリーダー役として付き、まず、自己紹介を含めたチームビルディングを行いました。当初、緊張していいた研修生も多かったのですが、簡単な会話をしながらエージェントと打ち解け、研修生の顔にも少しずつ笑顔が見られるようになってきました。

 研修生は、「ニュースの取材を体験しよう」、「SDGsの視点から世界の貧困問題を考えよう」、「マーケティングの考え方を学ぼう」、「スピーチのテクニックを身に付けよう」等のテーマに参加しました。
   「スピーチのテクニックを身に付けよう」では、ある一つの商品の紹介をグループで行うことを通して、相手を意識したスピーチの仕方を体験的に学びました。このセッションで身に付けた力が、他のセッションでのプレゼンテーション等にもつながっていきました。
 「SDGsの視点から世界の貧困問題を考えよう」では、「世界には、清潔な水を飲めない人が全人口の何パーセントくらいいるか」、「世界には、小学校に通えない子供は何人くらいいるか」など、クイズ形式で導入を行いました。さらに、貧困から生じる「負の連鎖」について講義を受け、どうすればこの「負の連鎖」から脱却できるか、グループごとに協議し具体的な解決策を考えました。研修生は、即決的ではない中長期的な取組について考え、全体の場で発表・質疑応答を行いました。
 一日中、英語で考え、英語で発表する経験を通して、最後の振り返りでは、英語で自分の意見を伝えることに自信をもつことができたという声が聞かれました。現実にある深刻な問題を考え、論じ合うという、難しい課題もありましたが、次世代を担うリーダーを目指す研修生には、身の引き締まる内容の研修となりました。

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9月23日(金・祝)

英語② 【Aコース】

 研修「英語②」では、研修生は5~6名の小グループに分かれ、ネイティブスピーカーが指導者として一人付き、休憩を挟みながら3時間、集中して研修に取り組みました。

 オーストラリア又はニュージーランドにホームステイをする想定し、様々な状況の中で、コミュニケーションができるための学習をしました。最初は、自己紹介や家族紹介です。事前に準備してきた文章を棒読みするのではなく、アイコンタクトを意識し、対話形式で練習しました。
 次に、「必要なものの場所を尋ねる」という状況を想定し、ホストファミリーとの会話を練習しました。例えば、食事を作るときの必要な材料はどこで買えるのか尋ねる表現や調理器具がキッチンのどこにあるのかを聞くなど、実践的な表現を学習しました。

 最後に、「相手に依頼する」というシチュエーションでの会話を練習しました。PCの接続の仕方や体調が思わしくない場合に助けを求めること、クラスメイトを滞在先のホストファミリーに招く許可を求める場合等、様々な場面における適切な表現を学びました。研修生は、ペアワークやグループワーク等を通して会話の練習をするとともに、予期しないことが留学生活で起こった場合について、ネイティブの先生に質問をしていました。英語での会話が弾むにつれ、留学への夢が膨らみ、英語の学習にも熱がこもっていきました。

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異文化オリエンテーション【A、Bコース】

 「異文化オリエンテーション」の第1部では、JOCA(公益社団法人青年海外協力協会)の方の進行で研修生が2つのグループに分かれワークショップを行い、体験活動を通して異文化理解の実際を学びました。第2部では、JICA(独立行政法人国際協力機構)職員から海外青年協力隊の体験に基づいた講演を聴き、質疑を通して相手国の文化や異文化に接する態度について理解を深めました。
 第1部は、異文化疑似体験のワークショップを行いました。このワークショップの振り返りでは、異文化理解において大切なこととして、「相手の情報を得ること」、「得た情報を基に自分の目で確かめること」、「自分の文化だけを押し付けずに、相手の文化も尊重すること」など活発な意見が出されました。
 第2部の講演では、講師の方から、ガーナ共和国の公立学校でのボランティア活動について次のような体験をお話いただきました。現地では、町に100校以上の小学校、中学校があり、自分一人で管轄することになったこと、水道や電気などのインフラが不十分であること、パソコンは必須科目にもかかわらず、ほとんどの先生がパソコンを使えず、パソコンの教科書も難し過ぎるなど驚いたことが多くあったといいます。現地での活動では、子供が好きな歌を活用してパソコンの授業を行うなど、楽しく分かりやすい授業づくりに取り組んだ結果、パソコンが子供たちの苦手な教科から一番好きな教科に変わったというエピソードをお話しいただきました。講師はこれらの体験を踏まえ、異文化にぶつかったとき、これを受け入れる姿勢が大切なこと、互いの妥協点・着地点を探ること、それを相手に伝えることの大切さを研修生に力強く伝えました。講演後の質疑応答では、現地の子供と仲良くなるために行った努力、相手国の文化との着地点を見付けるために大切なことについてなど、多くの質問が出されました。
 最後に、ガーナ共和国の小学校の先生から研修生に向けて「勉強してください。勉強することはとても大切です。」というメッセージが講師により紹介され、研修生は強く胸を打たれた様子でした。

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9月25日(日)

ゼミナール研究② 【Aコース】

 研修生は、本日の研修の目的を確認した後、「ゼミナール研究アウトライン」について4人~5人のグループで協議し、互いに改善点等について意見交換を行いました。
 前回行った、研究の筋を立てるための「見通し演習」での協議を踏まえ、研修生は、各自が作成したアウトラインの「研究の目的」「現状」「課題」を中心に発表しました。他の研修生はそれに対して問題点、疑問点や優れていると思う点を出し合って協議しました。協議は、①研究テーマは「現代社会の課題を探究しその解決策を考える」という研究としてふさわしいものになっているか、②テーマ設定の理由や研究の目的は明確になっているか、③客観的かつ具体的に現状を認識しているか、④課題を明確に把握しているか、そして⑤最終的に提言に結び付いていく流れができているか、の5つの観点に沿って行われました。
 グループ協議の後、班全体で協議を行いました。グループの代表者が話し合った内容を発表し、班全員でメンバーの研究テーマと内容を共有しました。研修生にとっては初めての本格的なグループ協議でしたが、仮説や調査方法についてお互いに意見を述べ合う等、「切磋琢磨」している場面が多く見られました。研究テーマも「女性が活躍する社会の在り方」や「多文化共生社会の可能性」等、次世代を意識したテーマが挙げられていました。次回の第3回では、調査活動計画の作成も含めてゼミナール研究アウトラインを完成させていきます。

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交流研修会【A、Bコース】

 交流研修会ではA、Bコースの研修生、次世代リーダー育成道場第5~8期生の修了生及び世界で活躍する社会人ゲストが一堂に会し、交流研修会を開催しました。
 この研修で、海外留学や海外生活を経験したことのある社会人ゲストの方から、海外での体験やその後の進学や就業等に与えた影響について直接お話を伺い、意見交換を行うことによって、研修生たちが将来のビジョンをより明確に描けることを目的に実施しています。
 社会人ゲストによるパネルディスカッションでは、東アジアを舞台に活躍している方、テレビなどのメディアで活躍している方、環境コンサルタントとして活躍している方の3名のパネリストが、それぞれ国際社会での多様な経験を語ってくれました。冒頭、パネリストからの「社会は変えられると思いますか」という質問には、多くの研修生が挙手をし、お互いの志の高さを改めて感じた瞬間でした。その後、3名のパネリストの方からは、「留学することは、皆が経験できることではない。」、「グローバルとは世界を舞台に活躍することだけではなく、世界を知ったことにより、ダイバーシティに気付き、日本の弱者などに関する問題など、様々な社会問題の解決に挑戦することです。」などのお話をいただきました。また、留学を乗り越えていくために大切なこととして、「その時、その場所でしかできない経験に積極的にチャレンジして楽しむこと」とアドバイスがありました。
 後半は小グループに分かれ、協議を行いました。社会人ゲストのストーリーテリングでは、社会人ゲストの体験談を聞き、その後の質疑、感想をグループごとに共有しました。修了生のストーリーテリングでは、修了生から、次世代リーダー育成道場入校時の自分、留学中の体験談、そして、現在の自分について語ってもらい、その後質疑、感想を各グループで共有しました。修了生からは、「今日11期生に伝えられる機会があったことを嬉しく思います。伝えていくことは、修了生の使命だと思っています。」という力強い発言もありました。
 留学するに当たって、多くの実用的なアドバイスを受け、今後の事前研修へのモチベーションをはじめとして、これから留学しようとする11期生と、様々な留学経験を積んできた修了生や社会人ゲストとの、非常に有意義な意見交換と交流の機会となりました。

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