留学先の授業を想定した講義で、一回目と同様、科目は英語、数学、歴史、化学、美術の五教科です。
英語と化学には事前課題が出されました。英語は、キング牧師の演説を取り上げ、なぜ人の心を動かすかをテーマに自分の考えを英語でまとめるものです。また、化学は、炭素の循環について書かれた英語を読み、炭素を吸収する物質、放出する物質、堆積する物質に分類する課題でした。
研修生は課題によく取り組み、講師の問いに適切に答えていました。化学の講義では接頭辞や接尾辞を教わり、例えばmonoが1を表し、carbon monoxideが日本語の一酸化炭素であることを教わると、他の用語も積極的に考えて答えていました。初めて知る内容ではありませんが、外国人による英語の説明が既存の知識を刺激し、内容理解を深めていたようです。他の教科も講師と研修生のやり取りが、前回よりも活発に行われていました。
教科の講義の後、リサーチプロジェクトとして、ゼミナール研究の進め方を教わりました。五つのステージがあり、各ステージの目的を聞きながら実践することで、どのように調査研究を進めたらよいか分かり、自身の研究への見通しをもつことができたようでした。
フォーラム・成果発表会は、第6期生の事前研究の一環として実施し、研修生が留学の目的を明確にし、キャリア形成に関する考えを深めるとともに、次世代リーダー育成道場の成果を都民の方に発信することを目的としています。
第一部の基調講演では、ミズノ株式会社相談役会長 水野 正人氏を講師にお招きし、「これからの社会で求められるチカラ~東京2020オリンピック・パラリンピック招致活動を通して~」」と題して講演をいただきました。講演では、海外留学やオリンピック・パラリンピック招致活動をはじめとした経験、グローバル企業の経営を通して得られたことなどから、グローバル社会を生き抜き、世界で活躍する人材となるために求められるチカラとは何か、それをどうやって育むことができるか、についてお話いただきました。
講師は壇上を笑顔で歩きながら、身振り手振りを交えて研修生に問いかけ、それに応えて研修生は、次世代リーダー育成道場での研修を通して身に付けた力を今後どのように発揮していくかを明確にしました。また、講師からは、「留学では、のびのびと楽しく過ごしてほしい」というお言葉をいただきました。
・講義、合同研修会
・日本の歴史に関する学習(近現代史、中央図書館、巡検等)
・先端技術施設見学
・日本の伝統・文化
・ゼミナール研究
・英語に関する学習(英語実践演習、サミット)
の順に事前研修の成果について発表しました。
次に、第4期生によるゼミナール研究発表がありました。テーマは、「日本とオーストラリアにおける児童福祉制度とサービス」で、英語で発表しました。ゼミナール研究の目的や方法、国内で行った調査の結果や留学先での研究の進め方、研究成果について発表しました。
続いて、海外留学の成果と帰国後の成長について、第4・5期生によるパネルディスカッションが行われました。事前研修での学びや、アメリカ合衆国・オーストラリアへの留学を通して感じたこと、留学経験の意義や価値について話しました。
参加者からは、「『Forgive』と『Forget』という言葉が印象に残った。広い心をもつことが大切なのだと感じた」「事前学習でどのような力を身に付けているかがよく分かった」「修了生の留学生活についての話が心に残った」などの感想が聞かれました。