第6期A・Bコース研修生200名とその保護者を対象に異文化オリエンテーションを実施しました。
まず、「留学への心構え~異文化理解~」と題し、留学の意義や目標及び留学中の学校生活やホームステイの様子について説明がありました。研修生たちは言葉や文化の異なる人たちの中で生活するために必要なことを学び、改めて留学前にしておくべきことを確認し、留学への意欲を新たにしていました。
次に、入国許可証(ビザ)の申請及び予防接種について説明があり、渡航のために必要な手続きを確認しました。
最後に、研修生保護者に対し、次世代リーダー育成道場受講料の納付や減免申請、納入期限等今後の手続きについて説明がありました。
異文化オリエンテーションの後、教職員研修センター視聴覚ホールで講演者の田中慶子氏(同時通訳者)、モデレーターの辰野まどか氏(一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)専務理事兼事務局長)をお招きして「自分の軸となる『ワクワク』を見つけよう!」をテーマに、田中慶子氏の人生のアップダウンやそこから見つけた自分と現在を丁寧にお話ししていただきました。
はじめに講演者、モデレーターの自己紹介後、「アイスブレイキング」が行われました。隣席の研修生同士の自己紹介やなぜ次世代リーダー育成道場に参加したかについての会話に会場が盛り上がり、研修生は緊張がとれ、コミュニケ―ションがとりやすい雰囲気になりました。
次に田中慶子氏の「生まれてから今までの人生のアップダウン」の講義がありました。特に19歳の時の留学体験で学んだ「YESYESじゃダメ。」「日本の奥ゆかしさは通じない。」「まずは自分がどうしたいかを伝えていくことが大切。」「ホストファミリーに気にかけてもらっていることに気付くこと。」に研修生は、深く感銘を受けたようでした。
その後、モデレーターによる講演者と研修生の対話や隣席同士の研修生がペアになり、講演者の話を聞いて感じたこと、気づいたことをお互いにインタビューし共有しあい、研修生はまとめとして、「自らのワクワク軸」を作成しました。
終わりに講演者田中慶子氏から研修生は「次世代リーダー育成道場へ自分から飛び込んだことは、大変素晴らしい。」「どんな立場の人間でも一人の人間として大切に扱ってほしい。」というメッセージを受け取りました。
今回の講義は、公開プログラムとなっており、次世代リーダー育成道場研修生の保護者や一般都民の方も多数参加しました。
講義後、200名の研修生は別室に1グループ約50名に分かれ、更に4人1組の小グループで、ファシリテーターにより「田中慶子氏の講演」や講演時に各自が作成した「自分のワクワク軸」シートを元に、自分自身のワクワク軸と未来をつなげていく協議の時間をもちました。
2人1組で、10年後の自分についてのインタビューでは、自由に未来を語る中で自分の本心や思い、仲間の夢に触れ、ワークを通して、各自がそれぞれの自分のイメージを明確化し、次世代リーダー育成道場で何を手に入れたいか再考しました。そのイメージから道場で「成し遂げたいこと」を3つ発表し、小グループの仲間から感想やメッセージをもらい、留学への目標を大きく広げ、思いを新たにしました。
まとめとして講演、協議を振り返り、研修生は今後に向けて、特に力を入れたいことや大切にしたいことを一つにして、留学へのモチベーションを高める研修となりました。
第2回英語実践演習では、研修生5人と一人のネイティブ・スピーカーの講師で編制される少人数グループの演習を行いました。
はじめに、講師が自己紹介をした後、一人ずつ講師へ質問をし、それに対して講師が応えました。
次に、事前課題で出されていた英単語について、5分間の確認テストを行いました。
次に、ホームステイをイメージしたスキットに取り組みました。ホームステイにおけるルールとして、門限や清掃、食器の片付け、バスルームの使い方、洗濯の仕方などを研修生が二人ペアになって読み上げました。
最後に、ディスカッションに取り組みました。事前に与えられたエッセイを読み、あらかじめまとめてきた自分の意見をベースに、ディスカッションを行いました。制服についてという自分に身近なテーマであったため、意見が出しやすく、研修生は熱心に取り組んでいました。
留学中は、英語の中で生活することになります。英語実践演習では、英語を聞いて、英語で答えるということができるようになることが一つの目標です。研修生はそれに向けて頑張っていました。
近現代史の学習は、明治維新から今日までの我が国の近現代を世界の動きと関連させて理解し、自分の言葉で表現できることをねらいとしています。第1回では、「日清・日露戦争から世界恐慌まで」を、我が国の国際的地位の向上、我が国と近隣諸国との関係の変化、アメリカとの関係の変化、我が国が植民地にならなかった要因などを柱に学習しました。研修生たちは事前に学習してきたことを班別に協議したり全体で発表したりして、認識を深めました。
AコースとBコースとに分かれて、「日本絵画の歴史と西洋との関わり~浮世絵・歌舞伎を知る」と題して、日本文化体験交流塾による講義を受けました。浮世や憂き世の世相を切り取った浮世絵が、肉筆画・墨摺絵(単色版画)・錦絵(多色摺り木版画)と進化して広まったこと、歌舞伎の隆盛にも関わったこと、西洋の印象派の画家クロード・モネやポスト印象派のヴィンセント・ヴァン・ゴッホたちに、理念・題材・構図・色調など大きな影響を与えたことなどを学びました。その際の資料には目も鮮やかなカラー刷りの浮世絵や西洋絵画が多数掲載されており、研修生たちは熱心に見入っていました。
続いて視聴覚ホールでA・Bコース合同でNPO法人伝統文化みらい塾による「はじめての歌舞伎鑑賞教室」が行われました。5分の1ほどの研修生がすでに所属校の歌舞伎教室を経験したり個人的に鑑賞したりしていましたが、多くの研修生にとっては初めての体験でした。400年以上続いてきた歌舞伎の歴史や所作、音楽について解説を聞いたのち、歌舞伎音楽で最も多く使用される長唄三味線の演奏を聞きました。また、滅多に見ることのできない、歌舞伎役者が化粧をして衣装を着けかつらを頭に載せる実演を見ました。最後に、牛若丸と弁慶の出会いを描いた「五条橋」を鑑賞しました。歌舞伎特有の立ち回り(殺陣)に研修生たちは惹き付けられていました。
午後Aコースの研修生は、6階の各教室でそれぞれの研究テーマについてグループ討議を行いました。各班では3~4人一組のグループを形成し、グループ内で各自のテーマを発表・説明し、質問や疑問点を出し合いました。その後、各グループの代表者が討議の内容を班全体に発表しました。研修生たちは、討議で出された質問や意見を基に自分のテーマに関する現状や課題等を再考し、より良い研究内容に向けて取り組んでいます。
Bコースの研修生は50人ずつに分かれて、Aコースの研修生のゼミナール研究と並行して、英語能力試験を受験したり、留学に関する書類の確認を行ったりしました。